Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ版のススメ
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ハードウェアを選ばないのがUbuntu

数あるLinuxディストリビューションの中でUbuntuが特筆に値するのは、 ハードウェアに対する対応の幅広さ です。

Ubuntuは インテルアーキテクチャ 、平たく言えば 「マイクロソフトウィンドウズが動作するハードウェア」 であれば ほぼ間違いなく インストールできて、使用することが可能です。

「ハードウェアの規格が同じなら、インストールできるのは当たり前なのでは?」

と、思われるかもしれませんが、実際にはそれほど簡単なことではありません。

パソコン本体がインテルアーキテクチャで作られていても、例えばグラフィックカード、マウス、キーボード、タブレット、ネットワークインターフェース、USBインターフェース、IEEE1394インターフェース、プリンタ、スキャナなど、 パソコン本体に接続されている周辺機器(デバイス)は無数に存在します

もちろんそのデバイス多くは、オペレーティングシステムだけで普通に認識されて動作します。

しかしデバイスメーカーは標準仕様の製品ばかり作っていては競争に勝てないため、他社製品との差別化を図るために特殊な仕様を用いたり、特別な機能を付け加えたりしたデバイスを開発しています。

しかしこういうデバイスはオペレーティングシステム標準のデバイスドライバでは満足な動作はしませんから、メーカーは、オペレーティングシステムと自社デバイスを仲立ちする特別なデバイスドライバを作り、製品と一緒に販売するのが普通です。

そしてデバイスのメーカーは、ユーザーが圧倒的に多いWindows用のデバイスドライバは必ず作って付属してくれます(というか、そうでなくては全く売れないでしょう)が、少数派であるLinux用のデバイスドライバを準備してくれるところはほとんどありません。

そこで、

「メーカーがデバイスドライバを作ってくれないのであれば、自分たちで作るしかない。」

と、Linuxディストリビューターは 他社製のデバイス用に 独自にデバイスドライバを作成してくれているのですが、次々と新しい仕様が生まれ、たくさんのメーカーから発売される無数のデバイスをすべて網羅するのは至難の業です。

結局これまでの多くのLinuxディストリビューションは、「無線LANが使えない」、「プリンタユーティリティが使えない」、「グラフィックカードの性能が発揮されていない」など、いくつもの不満を抱えながら、時にはユーザーが自分で苦心してデバイスドライバのパラメータを調整したりしながらなんとか実用に供している、というのが現状で、これがLinuxの最大の弱点といわれていました。

リポジトリ

データやプログラムなどを蓄積したサーバーを指し、普通はインターネット経由で自由にダウンロードできるものをいいます。詳しくは 【リポジトリについて】 を参考にしてください。

Ubuntuが採用している apt-get や、RedHat系のLinuxが採用している yum のように、OSとリポジトリをプログラムで連携させて、ダウンロードやインストールを自動化したものが最近多くみられるようになっています。

しかしUbuntuは、

1.世の中にリリースされる周辺機器のWindows用デバイスドライバをUbuntuで使えるようにしたものをリポジトリ上に蓄積。

2.Ubuntuがパソコン上でデバイスを検出・解析したデバイスの種類と仕様を特定する。

3.適合するデバイスドライバをネットワーク経由でリポジトリから自動的にインストールする。

というすぐれた仕組みを構築し、事実上 ほとんどすべてのハードウェアの利用が可能 と呼ばれるほどの互換性を実現するに至っています。

Ubuntu 10.04 LTS デスクトップの”ハードウェア デバイス マネージャ”
Ubuntu 10.04 LTS デスクトップの”ハードウェア デバイス マネージャ”

ただ、Ubuntuからデバイスドライバが提供されるタイミングは、そのデバイスがメーカーから発売されてしばらく後のことになりますから、Ubuntuで使用する予定のあるデバイスを買い求めるときは最新版を避け、できればインターネット上の情報で動作の有無を確認したほうが良いでしょう。

もちろん周辺機器だけの話ではなく、Ubuntuをインストールするパソコンは特殊な仕様が多いメーカー品を避けたほうが無難で、できれば販売開始から半年以上経過したモデルを利用すれば、ほとんど問題なくインストールできるはずです。

Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ 日本語Remix版を使用するために必要なハードウェアスペック

公式には、最低動作要件として、

1.インテルアーキテクチャの32ビットパソコン

2.384MBのメインメモリ

3.4GBのハードディスク空き領域

とされています。

1.については元々がWindowsXPがプリインストールされていたもの、WindowsXPでの使用が前提になっているものであれば、処理速度の点では実用上問題ないでしょう。

2.は少し余裕をみて最低 512MB 、できれば 1GB 以上の実装が望ましいでしょう。

3.の4GBはシステムのインストールで必要な容量プラスアルファに過ぎませんので、最低 8GB 、できれば 10GB 以上は確保しておきましょう。

最後まで自分でやりぬきましょう

Windowsでの使用が前提になっているパソコンやデバイスをUbuntuで使用する場合は、 自己責任 が鉄則です。

お手持ちのパソコンにUbuntuをインストールして解らないことがあったり、不具合があったりしても、パソコンメーカーに問い合わせても何も回答はしてくれないでしょう。パソコンはほとんどすべて、「Windowsでの使用」が前提となっていますから。

わからないことがあればUbuntuのユーザーコミュニティを利用したり、インターネット上で調べて自己解決を図るのが、オープンソースとの正しい付き合い方です。

「わからないことがあったら即メーカーのサポートセンターに連絡!」

という習慣を「当たり前のこと」と思っていて、解決できないときは「メーカーの責任だと思う」、という方は、Ubuntuの世界に飛び込む前にまずこの考え方を、

「わからないことがあったら自分で調べて自己解決する!」

に改め、「できないとき、失敗したときは自分の責任」という考え方に改めてください。

そして、それが改められない方、他人が作ったものを使うのに自分で責任を負うという感覚が理解できない方は、そもそもフリーウェアやオープンソースを利用すべきではない、というのがUbuntu、Linuxの世界観だとお考えください。

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