Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ版のススメ
インストール前の準備   ドライブの起動順序の設定   テストモードで使用する   インストールの開始   タイムゾーンの選択   キーボードの選択   ディスクの設定(クリーンインストール)   ディスクの設定(デュアルブート)   ユーザー名とコンピュータ名の設定   Windowsファイルと環境のインポート   インストールの実行と完了   固定IPアドレスの設定   PPPoEによるインターネット接続   言語コンポーネントのインストール   デバイスドライバのインストール   プログラムのアップデート  

インストール前にやっておくべきこと

Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ をひとつのアプリケーションとして扱う、 "wubi.exe" によるインストール( 【"wubi.exe"でデュアルブート構築】 を参照)では、普通にアプリケーションをインストールする場合と同じですから、以下に説明する 「作業時間の確保」 「有線ネットワークへの接続」 「ハードディスク容量の確認」 の三つだけに気を付ければOKです。

一方で、 Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ パソコンに直接インストールする場合( 【クリーンインストールとデュアルブート】 を参照)は、ハードディスクを中心にハードウェアに依存する部分が多いので、以下の各項目に注意してインストール作業を開始することをお勧めします。

データのバックアップ

これから Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ をインストールするパソコンについて、その中のデータが不要であれば特に何もする必要はありません。しかし必要であればインストール作業前に 忘れずにバックアップを取っておくようにします

デュアルブートインストールを行う場合は、きちんとインストール作業が行えれば元のWindowsやアプリケーション、データはそのまま残るはずです。

しかし、Windowsではないオペレーティングシステムをインストールする作業ですから、 手順を間違えるとWindows関連のデータは簡単に削除されてしまいます

面倒でも必ずバックアップを取るようにしてください。

リカバリ環境の確保

これから Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ インストールするパソコンで、プリインストールされているWindowsやアプリケーションが「もう二度と使うことはない」というのであれば気にする必要はありません。

パソコンのリカバリ環境の確保については、拙著、 お便利サーバー.com の、 手持ちのパソコンを転用する 、 の もしダメだったときのために をご一読することをお勧めします。

しかしひょっとすると Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ に入れ替えてはみるものの、何らか事情があってもう元のWindows環境に戻す可能性があるならば、パソコンの取り扱い説明書、パッキングリストを確認し、リカバリ環境を整えてから作業を始めましょう。

電源の確認

Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ のインストールに限った事ではありませんが、ファイルフォーマットやシステムの構築、改変を行っている最中にパソコンの電源が切れると、最悪の場合ハードディスク上のデータがすべて失われる可能性があります。

特に、バッテリーによるバックアップ電源のないデスクトップ型パソコンへのインストールの場合は注意が必要です。

停電の可能性のある悪天候の時間帯を避けることももちろんですが、自宅内の電気の使い過ぎによるブレーカーダウンなどにも十分気を付けてください。

作業時間の確保

Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ のインストールは、わずかな設定項目しかありませんので、実際の作業時間はインストーラが自身の作業にかかる時間だけです。

Ubuntu 10.04 LTS デスクトップのインストールを開始する
Ubuntu 10.04 LTS デスクトップのインストールを開始する

パソコンの性能にもよりますが、インストールが一通り済むまで、おおむね20分から1時間程度かかります。

もちろんこの作業中はそのパソコンでの他の作業はできませんから、例えばデュアルブートインストール中はそのパソコンでのメールの受信もできなくなります。

慣れない作業になるはずですから時間には余裕をもって作業にかかってください。

有線ネットワークへの接続

必須ではありませんが、 Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ のインストールを実施する際に、そのパソコンがネットワークに接続され、インターネットへの接続が可能になっていると、タイムサーバーへの接続やデバイスドライバのインストール、プログラムのアップデートなど、インストールとその後のアップデート作業が非常に楽になります。

無線LANへの接続には、通常ハードウェア独自にデバイスドライバのインストールとアクセスポイントへの認証設定が必要ですので、インストールが終了した後でなければ使用できません。インストール時にはインストーラが標準で提供するデバイスドライバで動作する有線LANを使用します。

できれば事前に、 【ネットワーク環境について】 をご覧いただき、可能であれば自動でインターネットに接続できる環境にパソコンを接続してからインストール作業を行うことをお勧めします。

ハードディスク容量の確認

Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ のインストールには 最低4GB のハードディスク容量が必要です。

もちろんその4GBという容量は、ほとんどがインストール時のUbuntuのシステムで占有されてしまいますから、最低 8GB 、できれば 10GB 以上は確保しておく必要があるでしょう。

また、 Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ は、デュアルブートインストール( 【ディスクの設定(デュアルブート)】 を参照) を行う場合、既存のWindowsユーザーアカウントの"マイドキュメント(またはユーザーのファイル)"の中の個人ファイルをホームフォルダにコピーすることができます( 【Windowsファイルと環境のインポート】 を参照)。

このコピー作業を行う予定のときは、更にその容量分余計に確保しておく必要があります。

ハードディスク情報のメモ

必須ではありませんが、インストールを行うパソコンハードウェア情報は、できるだけ多く揃えておくと万一のトラブルの際に役立つことがあります。

そしてできれば最低限の情報として、内蔵ハードディスクのメーカー、型番、形式(P-ATAやS-ATAなどの種別)、容量、そして、 マザーボード上のどのポートに取り付けられているか などを控えておくと、インストール先のハードディスクの判断に迷ったときに役に立つことがあります。

後述するように、 Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ では、Windowsと全く異なる方法でディスク装置を管理しますが、仮に「これってどのハードディスクのことだったかな?」ということになっても、物理的な仕様と接続位置さえはっきりしていれば、そこから追いかけて装置を特定することができます。

これらの情報は、通常パソコンの BIOS設定画面 から確認することができますが、Windowsが使えるのであれば適当な情報表示ツール、例えばフリーウェアの、 PC Wizard などを利用すると、その他多くの情報が得られますので便利です。

PC Wizard 2010の実行画面
PC Wizard 2010の実行画面

※重要:ハードディスク(ドライブ)の管理概念を覚える

Windowsをお使いの方はハードディスクやCD/DVD、メモリカードの名前について、一般的には以下のような認識を持っていると思います。

・ Windowsシステムがインストールされているのが Cドライブ

・ 別の内蔵用ハードディスクボリュームがあればこれが Dドライブ 。無ければCD/DVDが Dドライブ

・ 以後パソコンの認識順にメモリカードや外付けのハードディスクに連続したアルファベットのドライブ名が付けられる。

しかしUbuntuを始めとしたLinux、UNIX系のオペレーティングシステムの場合、こういう命名規則にはなりません。そもそもCドライブ、Dドライブといった ドライブレター という概念がそのものがありません。

しかしその概念は決して難しいことではなく、例えば日本の住宅では必ず玄関フロアがあり、家の中に上がるときは必ず靴を脱ぎますが、欧米では玄関フロアがなく靴のままいきなりリビングに入るようになっている、という感じの概念の違いと思えば解りやすいと思います。

他のLinuxオペレーティングシステム、UNIX系オペレーティングシステムに触れるのが初めてという方は、 Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ のインストールステップの中でこの全く異なる考え方に一部遭遇することになりますので、まずは 【ディスクとパーティションについて】 をご覧の上、インストール作業に進むことをお勧めします。

パーティショニングツールの準備(できれば)

Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ は、Windowsがインストールされているパーティションを直接利用することはできませんので、最低数GB程度の専用パーティションが必要となります。

もちろんハードディスク上に空き領域があればそこにインストールすることもできますが、 Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ のインストーラは、既存のWindowsパーティションを縮小して自身のインストール用パーティションを確保することもできます。

一般にWindowsがインストールされているパソコンでは、物理ハードディスクの全容量がWindowsのパーティションに割り当てられていますから、通常はそのWidows用パーティションを縮小してインストールすることになるでしょう。

ところが Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ のインストーラは、インストールのためにWindows用パーティションを縮小することはできても、これを元に戻す機能は持っていませんから、後で Ubuntu 10.04 LTS デスクトップ をアンインストールする時に困るかもしれません。

Windowsでは「管理ツール」→「コンピューターの管理」から「ディスクの管理」の順に開いてパーティションの削除や作成が可能で、WindowsVistaやWindows7ではパーティションの拡張や縮小もできるようになっています。

Windows7の「ディスクの管理」でパーティションを拡張する
Windows7の「ディスクの管理」でパーティションを拡張する

しかし、Windows2000やXPではパーティションの拡張や縮小はできませんし、WindowsVistaや7の標準機能では最低限の操作しかできません。

こういうときに役に立つのが、パーティションを編集するソフトウェアです。

正確にいうと、筆者が所有しているのはパーティションワークスの旧版である パーティションコマンダー です。

有償ソフトであれば、筆者が使用している 株式会社ライフボート パーティションワークス 、フリーウェアであれば英語版になりますが、 EASEUS Partition Master がお勧めです。

必携ではありませんが、パソコンでデュアルブートにチャレンジするのであれば、こういったパーティション操作ツールは一つ導入しておくと後々役にたつかもしれません。

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